
2)バス
都市圏におけるバス利用は自動車、タクシー(コンビタクシ)との競争の中で徐々にそのシェアーを下げており、この事が路線縮小、サービス切り下げ等の対応を招き、更に事態を悪化させる状況となっている。また都市圏人口の拡散傾向と通勤距離の増加により。バス路線長の長大化と路線の分散が進んでおり、これにより車両数増、低採算路線の増加等バス経営に不利な状況が現れてきている。
3)タクシー
タクシー輸送の発達は、公共輸送における受給ギャップを解消するための規制緩和政策の結果として位置づけられ、地域開発の大きな成果を挙げてきている。過去4年間でタクシー(コンビタクシー)の輸送量は3倍の増加を示し、輸送シェアーの面でも実質的な増加が見られる。
しかしながらタクシー輸送のイメージは必ずしも良好なものではなく、運転手のマナーや法規無視の横行等批判される点が多い実状にある。特にケープ都市圏は首都圏等と比べてもタクシーによる事故の多さ等が目立っており、対応が必要とされる。問題の根本にはタクシー営業認可に係る規制緩和の問題があり、過去には厳格に扱われていた許認可の運用が政府規制緩和の動きの中で、ある種の無規制の状況を生じている。今後は都市圏交通を担う責務を明確にしマクロな都市交通政策を反映しつつ、地域レベルの観点から常に運営状況を監視し、地域の視点からの制度の運用が指向されるべきと考えられる。
前ページ 目次へ 次ページ
|

|